事例紹介
Q. 授業で気をつけたことやポイントを教えてください。
いまこの四万十町で実際に生活している子どもたちが、身近に感じられる活動にすることを心がけました。モデルとなった男性も四万十町に在住の協力者の方で、紹介された悩みはどれも、子どもたちにとっても「ああ、それね」という、生活に寄り添ったものだったのでは無いかと思います。
つまり、「プログラミング」や「ロボット」だから、とそれっぽく構えるのではなく、実生活に寄り添った起点から、ものを考えていく楽しさに気をつけました。もしかするとこのワークショップだけではプログラミングができるようにはならなかったかもしれないけれど、現代社会で必要不可欠となった「プログラミング」に触れながら改めて自分の生活を振り返ることは、彼らの今後の「学ぶ姿勢」に有効な体験となってくれていればいいなと思います。
その場でしっかりと考える、というとっても大事なことを学ぶ機会なんだけど、活動の見た目はとってもユーモアにあふれていて、参加した子どもたちにとっては「たのしく遊んでいる」という気持ちで没頭してもらえるように配慮しています。
Q. 困ったこと,今後注意したいことはなんですか。
2時間と言うワークショップ時間があっという間で、満足に完成したチームはなかったのではないでしょうか。今回、とても楽しい自発的な学習体験を経験できたので、この「できなかった」という気持ちを大切にし、今後の活動や授業展開にもつなげていきたいと思っています。
Q. 児童/生徒の印象的だった反応はなんですか。
とてもシャイな子が集まったなと申込み時点では思っていたのですが、始まってみると、初めて会った子どうしでもすぐに共同作業ができていたことです。学年も性別も住んでいる地域や通っている学校も違うのに、チームで作戦を考え、それぞれチームメンバーが別で作った作品が機能面で関連しているものも多く見受けられました。
Q. 1番うまくいったことはなんですか。
多様な作品が生まれ、参加者の子たちは一人残らずそれぞれに思いを持って発表していたことです。これは、これまで触ったことのない「プログラミング」へのワクワク感や、その場の雰囲気、題材の親しみやすさなど、多くの要素によるものだと思います。子どもたちが本当に楽しく学ぶことができる場をこれからもつくっていきたいと思います。
Q. 1番想定外だったことはなんですか。
はじめてプログラミングに触れる子が多いですから、やり方がわからず、もっと困惑したりする子がたくさん出るのかなと思っていました。でも、子どもたちは説明していないことまで、臆することなく、ある種「テキトーに」でも自分で活動していました。自分で好き勝手に操作する楽しさが、正しく操作したい欲求よりも勝っていたようにも思います。