「2020年度教育改革って何?」
あなたは今、このようにお考えではありませんか?
2020年教育改革とは、子どもたちが急激に変化する社会を生き抜くために、文部科学省が教育内容を見直し、学習指導要領※や大学入試制度に大きな変化をもたらした改革のことです。
本記事では、2020年教育改革が実施された背景と変更点について解説します。
あわせて、保護者が出来る「2020年教育改革の対策法」もお伝えするので、現代の教育に順応するために今、何をすべきか分かるようになるでしょう。
※学習指導要領
全国のどの地域で教育を受けても、一定の水準の教育を受けられるようにするため、文部科学省が学校教育法等に基づき、各学校で教育課程(カリキュラム)を編成する際の基準を定めたもの。
引用:学習指導要領とは何か? – 文部科学省
2020年教育改革とは?|未来を見据えた教育の改革
そもそも教育の目的は社会で活躍できる人材を育成することであり、時代に合わせてアップデートされる必要があります。
実際に文部科学省は、教育の目的を次のように定義しています。
第1条(教育の目的) 教育は、人格の完成をめざし、平和的な国家及び社会の形成者として、真理と正義を愛し、個人の価値をたつとび、勤労と責任を重んじ、自主的精神に充ちた心身ともに健康な国民の育成を期して行われなければならない。引用元:文部科学省『第1条 (教育の目的)』 |
2020年は、「教育改正の年」と言われており、時代の流れに適した人材を育成するために教育制度(学習指導要領や大学入試制度)の見直しや変更が行われました。
社会は、ITやIoTなど技術の発達により大きく変化するので、教育も定期的にアップデートされる必要があると言えるでしょう。
つまり、教育改革とは「時代に合わせて教育内容を大きく変えること」といった意味になります。
2020年教育改革の社会的背景|4つの社会の変化が要因
2020年教育改革とは、未来のために教育内容を大きく変えることだと理解できました。
なぜ、2020年に教育改革を実施したのか、その社会的背景を見ていきましょう。
『2020年 教育改革』の資料によると、次の4つなどの大きな社会の変化が念頭に置かれています。
- 社会の変化① 49%の職業が機械に代替される
- 社会の変化② 65%の子どもが今は存在していない職業に就く
- 社会の変化③ 約1/3の企業が外国人留学生を採用
- 社会の変化④ 将来の子どもは自分で考えて行動する社会で活躍していく
このように、「これからの時代を生きる子どもたちがAIと共存し、効率的に仕事を進められるように」といった想いから2020年教育改革が実施されました。
AI化やグローバル化など変化の激しい時代を生き抜くために、必要な能力を鍛える教育内容となっています。
2020年教育改革のポイント|これまでの教育との違い
2020年教育改革の内容を具体的に解説します。
『国立教育政策研究所』と『大学入試改革の状況について』の資料から2つピックアップしました。
- 新学習指導要領|学校教育が変わる
- 大学入学共通テスト|大学入試が変わる
具体的にどのように変化したのか、これまでの教育との違いについて見ていきましょう。
新学習指導要領|学校教育が変わる
2020年教育改革で、学校教育が大きく変わります。
これまでは、学習内容の理解力に代表される「知識」「技術」が主に評価されてきました。
2020年教育改革後は、「知識」や「技術」を習得したうえで、さらに「自分で考え、表現し、判断し、実社会で役立てる総合的な能力」が求められます。
育成を目指す資質・能力の3つの柱は次のようになっています。
画像引用:『2020年 教育改革』
IT化やグローバル化を生き抜くための資質・能力を育むために、「主体的・対話的で深い学び」を実現するための授業に変更となりました。
(参照元:国立教育政策研究所『主体的・対話的で深い学び 』)
具体的には、「アクティブラーニング」が主体的・対話的な学習を促すとされており、授業で取り入れられています。
アクティブラーニングとは、従来の受け身の授業ではなく、子どもが主体的に学ぶ教育のことです。
当メディアでも『アクティブラーニングとは?自分で考えられる子どもを育てよう』の記事で詳しく解説しています。
また、思考力・判断力・表現力の3つをバランスよく育むための取り組みの一つとして、小学校ではプログラミング教育が必修化されたことも大きな変化です。
プログラミング教育を詳しく取り上げた記事もあるので是非ご一読ください!
大学入学共通テスト|大学入試が変わる
2020年教育改革によって、センター試験に代わり「大学入学共通テスト」が導入されました。
「大学入学共通テスト」では、「思考力・判断力・表現力」や「学びに向かう力」も重視されるようになっています。
全体で見ると次の2つが大きな取り組みが開始予定でしたが、2020年度での導入は見送りとなりました。
- 記述式問題の導入
- 英語の民間資格、検定試験の活用
2020年に導入された変更点は、「英語を話す技能も評価基準に加わる」「アクセント問題の消滅」「リスニングの配点が50点から100点になる」ことです。
(参照元:『大学入試改革の状況について』)
2020年教育改革の対策法|変化が激しい社会を生き抜くために出来ること
ここまでは、2020年教育改革の背景や変更点を解説しました。
今後の社会を生き抜くためには、学力を高めることに加え、人間にしかできない能力の向上が必要となります。
具体的な対策法を2つピックアップしました。
- コミュニケーション能力を身につける
- プログラミング的思考力を鍛える
『2020年の教育改革に関するアンケート』によると、具体的な対策を実施している人は、19%と少ないものの、今後取り組みたいと考える親が多いことが分かりました。
画像引用:『2020年の教育改革に関するアンケート – イー・ラーニング研究所調べ』
お子さまの学習をサポートするために一足先に取り組みを進めてみてはいかがでしょうか。
コミュニケーション能力を身につける
AI化によって、10年〜20年後に49%の職業が機械に代替される可能性があると言われています。
AIやロボットに仕事を奪われないように、人間にしかできない能力を高めておくと良いでしょう。
「人の気持ちを汲む」といったコミュニケーション能力は、AIが苦手とするスキルです。
このような能力を高めるために、学校教育では従来の先生が主体の学習スタイルから、生徒が主体的になって学ぶスタイル「アクティブラーニング」が導入されています。
積極的にグループディスカッションを行い、生徒同士が意見を伝えあったり、人の価値観や考えを理解したりする力を育みます。
コミュニケーション能力を高めるためにご家庭では、親子で話す時間を増やすことが大切です。
プログラミング的思考力を鍛える
プログラミング的思考力を身につけると、IT技術が進化しても社会にとって必要な人材になることができます。
子どもたちが大人になるころには、知識や技術だけでなく、思考力や判断力なども求められます。
プログラミング的思考力が向上する過程で、「論理的思考力」や「判断力」「問題解決能力」なども同時に鍛えられます。
プログラミング的思考力とは、物事を順序立てて試行錯誤し、深く考える力のことです。
自分が意図する一連の活動を実現するために、どのような動きの組合せが必要であり、一つ一つの動きに対応した記号を、どのように組み合わせたらいいのか、記号の組合せをどのように改善していけば、より意図した活動に近づくのか、といったことを論理的に考えていく力 |
小学校のプログラミング教育の必修化は、プログラマーの育成を狙いとしているわけではありません。
子どもたちの「思考力」を培うために導入されています。
つまり、プログラミング学習を通じて、子どもたちが物事を深く考えられるような力が養われるということです。
学校にすべてのプログラミング教育を任せるのではなく、ご家庭でもできるプログラミング教育に取り組んでみると子どもたちはより楽しくプログラミング的思考力を身につけることができるでしょう。
プログラミング的思考力については別記事にて詳しく解説しておりますので、是非ご一読ください!
2020年教育改革に順応できる|子どもにおすすめのプログラミング教室
コミュニケーション能力とプログラミング的思考力を身につけることで、今後の社会で活躍できる人材になると解説しました。
これらの能力は、プログラミング教室に通うことでも身につけることができます。
具体的な例は以下の2つです。
- プログラミング学習を通じて「プログラミング的思考力」が身に付く
- 学校外の生徒や先生と関わることで「コミュニケーション能力」が身に付く
また、「子どものプログラミング学習について」のアンケート調査を行った結果では、回答した保護者500名の約半数の方が学校の授業以外で子どもにプログラミング学習の機会を設けていることがわかっています。
このことから、現在プログラミングの学習に注目が集まりつつあると考えられます。
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2020年教育改革 まとめ
2020年教育改革は、変化の激しい時代を生きる子どもたちが、今後の社会で活躍できる資質・能力を育成するために実施されました。
おもに「学校教育」と「大学入試」の2つが大きく変わっています。
AI化やグローバル化など著しい変化が伴う社会で生き抜くためには、知識や技術のみならず、思考力・判断力・表現力をバランスよく培うことが大切です。
こういった能力を高めるために、プログラミング教室がおすすめです。
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