「AI教育って何?子どもにどのようなメリットがあるの?」
あなたは今、このようにお考えではありませんか?
AI教育は、AIの能力を学習に活用して、効率化を図ることができる新しい教育方法です。
本記事では、AI教育とはどのような教育なのかを詳しく解説します。
あわせてAI導入によるメリット・デメリットもまとめました。
本記事を読めば、保護者がAI教育について理解でき、お子さまの学習に対して適切なサポートを行えるようになるでしょう。
AI教育とは?AI導入の現状
「AI教育」とは、AIの能力を学習に活かす教育のことです。
AIとは人工知能(Artificial Intelligence)の略称。コンピューターの性能が大きく向上したことにより、機械であるコンピューターが「学ぶ」ことができるようになりました。それが現在のAIの中心技術、機械学習です。
機械学習をはじめとしたAI技術により、翻訳や自動運転、医療画像診断や囲碁といった人間の知的活動に、AIが大きな役割を果たしつつあります。
文部科学省では、AIが私たちの生活にもっと使われて便利になるように、理化学研究所のセンターなどでAIの基本となる数学やアルゴリズムの研究を進めています。
引用:文部科学省 -「AIってなに?」
日本では、内閣府・文部科学省・経済産業省の3府省がAI教育の取り組みを推奨しています。
現状として、令和3年3月にAI教育の取り組みを奨励するための「説明会」がオンラインで開催されました。
内閣府・文部科学省・経済産業省の3府省が連携し、各大学・高等専門学校における数理・データサイエンス・AI教育の取組を奨励するため、「数理・データサイエンス・AI教育プログラム認定制度(リテラシーレベル)」を検討してきたところ、このたび、実施要綱等を決定し、募集を行うこととしましたので、お知らせします。
引用:文部科学省『数理・データサイエンス・AI教育プログラム認定制度(リテラシーレベル)』 |
AI教育は、政府の取り組みにより今後、拡大していくことが予測できるでしょう。
AI教育を導入する3つのメリット
文部科学省の資料「学校教育情報化の現状について」によるとAI教育にはさまざまなメリットがあります。
ここではその中から3つご紹介します。
- 子どもの学習をリアルタイムでサポートできる
- 教師の負担が軽減する
- 成績を正確に分析できる
子どもの学習をリアルタイムでサポートできる
AIは自然言語処理能力に長けており、この能力を活かして学習のサポートができます。
自然言語処理能力とは、人間が使う言葉をコンピュータで処理する技術を指す言葉です。
具体的にどのようなサポートを行うのかというと、子どもが実施したテストなどをリアルタイムで採点し、得意不得意を判断して適切なアドバイスがもらえます。
そのため、子どもはすぐに分からないことを克服できるので、苦手な分野が少なくなるでしょう。
教師の負担が軽減する
AIを活用することで、出席人数の確認や採点業務を自動化できるため、教師の業務を減らすことができます。
その結果、教員の負担が減り「生徒の心に寄り添う」などの教員にしかできない業務に集中できるようになります。
成績を正確に分析できる
従来の成績表は、担任が生徒の評価を付けるため「主観的評価」になりやすいことが特徴です。
AIを導入することで、過去のデータと照らし合わせて成績を分析でき、正確な評価がつきやすくなるでしょう。
さらに生徒一人一人にあった課題点を見つけ出すことができるので、成績アップにもつながります。
そのため、客観的で平等な評価を得られるようになると言えるでしょう。
AI教育を導入するデメリット・課題点
AI教育を取り入れることで、「学校」と「家庭」の2つの視点でそれぞれ異なる課題が生じます。
ここでは、文部科学省が実施した「アンケートで明らかになった主な課題」をもとに、AI教育のデメリットをまとめました。
(参考文献:文部科学省『学校教育情報化の現状について』)
- 学校側の課題|インターネット回線の準備や教員の教育に準備が必要
- 家庭側の課題|保護者のサポートが必要
学校側の課題|インターネット回線の準備や教員の教育に準備が必要
AI教育の導入で以下のような課題があります。
- ネットワーク回線が遅い
- 教師の情報モラルやリテラシーが不足
- 効果的な活用事例が不足
- 教職員端末が古い・未整備
- 教員のICT研修が不十分
教員によってリテラシーに差があるため、一部の教員に負担が集中してしまう可能性があります。
「AI教育導入のメリット」の章で、教員の負担が軽減すると解説しましたが、新しいことに慣れるまでは負担を感じる教員も多くいるようです。
また、AI教育は、効果的な活用事例が不足しているため、手探りで学習を進める必要があります。
このようにAI教育に慣れるまでは、学校の教員に大きな負担がかかることが欠点だと言えるでしょう。
しかし現在では、「学校のICT化を支える人材支援制度」を導入したことで「情報通信技術支援員」「ICT活用教育アドバイザー」を国が手配するといった対応をしています。
そしてAI教育が定着すれば、採点業務や点呼といった業務をAIが行い教師の負担は軽減するでしょう。
家庭側の課題|保護者のサポートが必要
AI教育を導入することで、家庭で以下のような課題や負担が生じます。
- 家庭の通信環境の支援が必要
- 端末の持ち帰りが認められておらず、家庭で活用できない
- 家庭学習で使えるシステム・ツールが不十分で、保護者がサポートする必要がある
また、保護者がAIの活用に理解を得られない場合は、子どもにも負担がかかってしまうでしょう。
学ぶコンテンツが充実していないと感じる保護者は、ほかのツールを活用するのもおすすめです。
教育現場でAIを活用している導入事例を2つ紹介
近年では、AIを活用している教育現場が増えてきています。
ここでは具体的にどのようにAIを導入しているのか事例をもとに解説します。
数ある事例のなかから導入効果まで調査結果を公表している以下の2つの導入事例をピックアップしました。
- 日本英語検定協会「英検」のAIによる自動採点
- 戸田市教育委員会でのAI型教材の活用
日本英語検定協会「英検」のAIによる自動採点
日本英語検定協会では、2019 年度から英検にAIを順次本格導入しています。
英検は、AIを導入した『自動採点実証研究』により、有意な結果が得られたことから本格導入を検討したようです。
日本英語検定協会は、AIによる自動採点を行うメリットを次のように述べています。
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AIが自動で行うことにより、採点精度が高くなったり、24時間休息をとることなく稼働し続けられることがメリットです。
また、採点者の負担軽減につながるので、大量の答案を公平に採点する機会にAIの自動採点が役立つでしょう。
(参照元:AI による自動採点実証研究で有意な成果)
(参照元:英検 4 級 5 級スピーキングテストに関するSinewave 社(iFlytek 社)との自動採点共同研究レポート )
戸田市教育委員会でのAI型教材の活用
AI型教材は、教科書よりも問題バリエーションが豊富なため、たくさんの種類の問題に取り組めることが良い点だと評価されています。
子どもの定着度に応じて問題が出題されるため、苦手の克服や得意な分野を伸ばすことにも役立つようです。
教師は生徒の学習状況を把握しやすく、それぞれの状況にあった声掛けができる点も導入におけるメリットです。
また、授業だけでは分からない部分も、「AI型教材」を通じて理解が深まるといった導入効果を得ています。
(参照元:戸田市教育委員会の導入事例)
AI教育 まとめ
AI教育を導入すると、子どもの学習をリアルタイムでサポートできることが大きなメリットです。
家庭学習の際にもAIを導入することで、添削を受けたり、課題点を見つけてアドバイスをもらえたりするところもAI教育の魅力だと言えるでしょう。
保護者は、お子さまが安心してAI教育を受けられるような環境を整えることが大切です。
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